栄養士1年目。委託給食1年目。

委託給食会社に入社して最初に勤務したのが、割と大きめの150床ほどの総合病院でした。

まず、栄養士として最初の仕事は、献立に色付きマーカーで線を引く!

なんやそれ?ってなるかもしれませんが、病院給食は食種が病気によって様々です。

なので、食種ごとに食札に色を分けていることが多いです。

 

だいたい食種は大きく分けると

普通食、糖尿病、透析、腎臓病、肝臓病、膵臓病、胃潰瘍、ペースト食(易消化食)

という感じのところが多かったように思います。

 

新しく入社する人!!!

膵臓病には特に気を付けてね!!めっちゃデリケートなので。

 

話を戻すと献立の食種ごとに決められた色のマーカーを塗って、

食種や食札の色を覚えるのが最初の仕事。

最初は何をしても嫌味ゆわれるのでつらかったですね。

 

上司がなぜか20年間勤めているアルバイト栄養士だったので

私は時給であなたよりしごとできるのに、ボーナスももらえないとか

男は栄養士に向いてないとかほんと色々ゆわれました。

 

上司は二人いたんですけど、これがまた二人とも更年期でほんとにうっとうしい。

すぐに機嫌悪くなるし、発注なども見て覚えてね的な無茶なこと言われるし、

なぜか新人研修などの日に無理やり勤務いれられて、絶対に会社の研修にはいかせてもらえないとかもザラにあります。

 

発注をし始めるとさらに地獄の日々が始まります。

今になってよりわかるのが、病院給食と社員食堂の発注の難易度は高すぎるということ。

 

病院って150床あっても前後20食ぐらいは余裕で変動するんです・

だから、先輩が発注しすぎても調理師さんに「新人が発注しすぎた」って嘘つかれて、

調理師のおっさんからも毎日怒鳴られ、発注しすぎる分には在庫としてへらせるけど、

食材が足りない場合には買いにいかないとどうしようもありません。

 

幸い、横にスーパーがあったのですぐに買いには行けましたが

栄養士の上司が、小口からお金をくれるときに必ずと言っていいほど嫌味を結ってくるので、

そのうち自分のお金でこっそり買い足したりとかもして、

結婚しているからお小遣い制でお金なんてほとんどないのに、

さらになくなっていく地獄のループに落ちていきます。

 

なんとか慣れてきたころに新しく中途入社の年上の後輩が入ってきて、

いじめのターゲットは私からそちらへうつります。

 

そして1年が終わりかけのころに、やっと憧れの献立作成へ突入。

病院の栄養士は仕事を発注、献立、献立展開と分担していることもあり、

私は、発注は年上後輩に引き継ぐことができました。

 

献立作成でも発注の時ほどではないにしろ嫌味は毎日言われてましたが、

やはり、今でも一番やりたくない仕事は?と聞かれるとダントツで発注ですね。

 

発注も献立もどんな委託給食会社でも今の時代はパソコンでおそらくしているはずなので、

昔みたいに栄養価計算を電卓でするなんてアナログなことはないはずですが、

それでも病院ではカロリーがいまだに重視されているので決まったカロリーから

前後50kcalだとなかなかクライアントの管理栄養士から献立のOKをもらうことができません。

 

さらに献立では料理をどれだけ知っているかが重要になります。

委託給食では栄養士として入社しても1年目は調理ばかりさせられるという会社も多いですが、これはものすごく理にかなっていて、

給食は家庭料理とは似て異なるものなので、作業手順などを一通り覚えることで

より効率もよく、バランスもいい献立を立てることができます。

対して、私のように事務から入った栄養士は給食調理のことが全く分からないので、

調理師が嫌がる献立を多々たてては怒鳴られます。

調理師として働くようになってからはあのとき申し訳ないことしたなあと思いますが、

そのときにはわからないものはわからないのでどうしようもないですけどね^^;

 

やめようと何回も思ったけど家族がいるのでやめることはできず

20歳でパパ1年生なので社会人1年目は精神的にクッタクタになりながらなんとか乗り切りました。

 

1年目で身についた技術は曲がりなりにも、発注、献立の2種類ですね。